「鍵盤ハーモニカの音は出るけれど、強くて平らな音になってしまう」
「音の始まりに、ブッという音が入る」
「一つひとつの音が、きれいにつながらない」
そんなお悩みはありませんか?
大丈夫です。音がきれいに出ない原因は、才能ではなく、息と舌と指のタイミングにあることがほとんどです。
鍵盤ハーモニカは、鍵盤を押して息を入れれば音が出ます。
でも、大人らしい柔らかな音や、歌うような音を出すためには、ただ強く吹くだけではないのです。
この記事では、大人の初心者の方が自分の音を確かめながら、きれいな音に近づく方法をご紹介します。
鍵盤ハーモニカの音がきれいに出ない3つの原因
音が気になった時は、曲を最初から何度も吹く前に、原因を一つずつ確かめてみましょう。
まず確認したいのは、次の3つです。
原因1 息を強く入れすぎている
大きな音を出そうとして強く吹くと、音が硬くなったり、苦しそうに聞こえたりします。
原因2 舌を使わずに音を始めている
息だけで音を始めると、音の輪郭がぼやけたり、始まりに余分な息の音が混ざったりします。
原因3 息と指の終わるタイミングが合っていない
息が残ったまま鍵盤を離すと、音の終わりが乱れます。反対に、息が早く切れすぎると、音がしぼんで聞こえます。
きれいな音は、「強い息」ではなく、「整った息」から生まれます。
そうなのです!!
たくさん息を入れられることよりも、必要な分だけ、同じ速さで息を送ることが大切なのです。
最初は1音だけで、きれいな音を探しましょう
曲になると、楽譜、指、リズムなど、考えることが増えます。
音色を直したい時は、曲から一度離れ、中央付近の出しやすい音を一つ選びましょう。
肩の力を抜いて、楽器へ静かに息を送る
背中を丸めたり、肩を上げたりせず、楽に座ります。
鍵盤を一つ押し、最初は小さめの音で構いませんので、3秒ほど同じ音を伸ばしてみてください。
音が揺れる時は、息を増やすのではなく、息の流れを一定にすることを意識します。
「大きく吹こう」ではなく、「まっすぐ息を送ろう」と考えてみてください。
小さな音と少し大きな音を吹き比べる
同じ鍵盤を使い、小さな音、少し大きな音の順に吹いてみます。
鍵盤ハーモニカは、息づかいによって音の強さや表情を変えられる楽器です。
どのくらいの息で、自分が心地よいと思う音になるでしょうか?
正解の音を探すというより、自分の耳で違いを聴いてみましょう。
最後まで音を聴いてから、息を止める
音の始まりだけではなく、終わり方も大切です。
最初は、鍵盤を押したまま息を止め、その直後に指を離してみます。慣れてきたら、息と指の終わりをそろえていきます。
音がどこで終わったかを自分の耳で確認すると、最後の音まで丁寧に演奏できるようになります。
タンギングで音の始まりを整えましょう
タンギングとは、舌を使って、息の流れを区切る方法です。
難しい言葉に聞こえますが、まずは「トゥ」と小さく言う時の舌の動きを使います。
タンギングの基本
- 声を出さずに「トゥ」と息を出す
- 鍵盤を一つ押したままにする
- 指ではなく、舌で「トゥ・トゥ・トゥ」と音を分ける
- 速くせず、一音ずつ同じ音になるかを聴く
舌に力を入れすぎると、「ツッ、ツッ」と硬い音になります。
最初は、誰かに優しく話しかけるような「トゥ」で十分です。
鍵盤を何度も押し直さなくても、舌を使えば同じ音をきれいに区切ることができます。
ヤマハの鍵盤ハーモニカ教材でも、鍵盤を押さえたまま「トゥ・トゥ・トゥ」という息づかいで演奏する方法が紹介されています。
音の症状から原因を見分けてみましょう
| 聞こえ方 | 考えられる原因 | 試したいこと |
|---|---|---|
| バーッと強く鳴る | 息が強すぎる | 小さな音から始める |
| 音の前に息の音がする | タンギングをしていない | 声を出さずに「トゥ」で始める |
| 音の終わりが乱れる | 息と指の終わる順番が不安定 | 息を止めてから指を離す |
| 音が揺れる、途切れる | 息が一定でない、唄口から息が漏れている | 姿勢と唄口のくわえ方を確認する |
| 特定の鍵盤だけ鳴りにくい | 水分や楽器の状態による可能性 | 水抜きと接続を確認し、改善しなければ販売店へ相談する |
3分でできる、きれいな音の練習
毎日長く練習しなくても大丈夫です。
曲を吹く前に、次の3分だけ、自分の音を聴く時間を作ってみましょう。
小さめの音から始め、息がまっすぐ続くか聴きます。
鍵盤は押したまま、舌だけで音を分けます。
練習した息とタンギングを使い、2小節ほどの曲に戻します。
スマートフォンで録音して、吹いている時と、あとで聴いた時の違いを比べるのもおすすめです。
最初は気になるところばかり聞こえるかもしれません。
でも、昨日より音の始まりがそろった。最後の音が丁寧になった。
その小さな変化に気づけたら、大成功です!
吹き方を変えても直らない時は、楽器も確認しましょう
どの鍵盤も同じように鳴りにくい時は、唄口やホースが奥まで差し込まれているか、息が漏れていないかを確認します。
特定の鍵盤だけ音が出にくい時や、以前とは違う異音が続く時は、内部にたまった水分や、楽器の状態が影響している場合もあります。
鍵盤ハーモニカは、息で内部の金属製リードを振動させて音を鳴らす楽器です。構造については、鈴木楽器製作所の鍵盤ハーモニカ解説でも紹介されています。
無理に本体を分解せず、取扱説明書に沿って水抜きや唄口の確認を行い、直らない場合は販売店やメーカーへ相談してください。
きれいな音は「歌うように吹く」第一歩です
鍵盤ハーモニカは、子どもの教育楽器として知られています。
けれども、息の強さやタンギングを変えると、柔らかな音、元気な音、少し寂しそうな音など、いろいろな表情をつけられます。
ただ音を並べるのではなく、自分の息で、話すように、歌うように演奏する。
そこが、大人の鍵盤ハーモニカの楽しいところなのです。
AYAケンハモスクールでは、最初から曲を上手に演奏することだけを目指しません。
まずは一音。自分の音を聴き、息の入れ方を変えながら、その方らしい心地よい音を一緒に探します。
以前行ったワークショップでも、楽器の仕組みを知り、息の違いを体験しながら、きれいな音を探していただきました。
川崎市多摩区で、大人の鍵盤ハーモニカを体験できます
自分では、息が強いのか、タンギングができているのか、分かりにくいこともあります。
そんな時は、実際の音を聴きながら、その場で吹き方を少し変えてみると、違いを感じやすくなります。
AYAケンハモスクールは、川崎市多摩区にある、大人のための鍵盤ハーモニカ教室です。
楽器が初めての方や、楽譜が読めない方も、それぞれのペースで参加されています。
体験レッスンでは楽器をお貸しできますので、購入前の方もご相談ください。

